1999y　シボレー　タホ　LT　4WD
「ブレーキを踏むと、シューっと音がする」
ということで入庫いたしました。
実際にエンジンが掛かった状態でブレーキを踏むと
「シューッ」
と空気が漏れるような音がします。

音は明らかに
ブレーキペダルの付け根あたりからです。
そして、「シューッ」と音がした時
アイドリングが不安定になります。
このことを踏まえて・・・

ブレーキブースター
ココからのエア漏れだと思われます。
ブレーキは足で踏んだブレーキペダルの力を
増幅させてマスターシリンダーに伝える
ブースターと呼ばれる倍力装置がついています。
ほとんどの乗用車はバキューム式と呼ばれる
エンジンの負圧を利用した
ダイアフラム式のものが使われています。
一部、ハイドロ式と呼ばれる油圧を使ったものもありますが
今回の車両はバキューム式です。

ブレーキマスターシリンダーを外すと・・・

ブレーキフルードが・・・

マスターシリンダー側
フルードが漏れた跡があります。
ブレーキブースターは社外品でリペアキットと呼ばれる
中身だけの部品供給もありますが・・・

ブレーキブースター
左がACデルコ製新品部品
右が取り外した部品
ケース自体にも不安がありましたので
ASSY交換とさせていただきました。

一応、ブースターばらしてみました。

ここまでブレーキフルード入ってきていました
ということで、もちろん・・・

ブレーキマスターシリンダー
こちらも点検です。
ばらしたところハウジングには問題ありませんでしたので・・・

マスターシリンダーリペアキット
右がACデルコ製新品部品
左が取り外した部品

ブースター、マスターシリンダー
ともに元通り組み付けて・・・

ブレーキフルードエア抜き
最終フルード漏れがないかチェックして完了
もちろんブレーキを踏んでも「シューッ」と音もしません。

今回のようにマスターシリンダーからのフルード漏れによる
ブレーキブースターのエア漏れでしたが
ひとつ間違えれば
ブレーキが効かずに事故につながったかもしれません。
エンジンを切った状態でのブレーキペダルの踏み代と
エンジンが掛かっているときの踏み代は
明らかにエンジンが掛かっているときの方が深く踏み込めます。
これがブースターの力です。
トラブルが起きて、ブースターが作動しなければ
ペダルの踏み代からいうと
半分もブレーキが効かない事になります。
とても危険な状態です。
今回のような少量のフルード漏れは
リザーバータンクの液量も目に見えて減りませんし
ブレーキの踏み応えにも影響がでにくかったと思われます。
ブレーキブースターに不具合がでたので気づいたような感じです。
マスターシリンダーのリペアキットは定期交換部品ですので
不具合のあるなしに関わらず交換しましょう。

気になる方は、お気軽にご相談ください。


      
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